『アトム 未来派 No.9』 Buck-Tick

2年前発売の前アルバムを購入した矢先ではあるが(というかこれの発売前に慌てて前作を購入したわけだが)、今回は発売日とほぼ同時に新作を購入。
    
今回は「ちょっと難解な作品」といえるのではないか。それだけに初めて聴いたときは同じ曲ばかり聴かされている印象を受け、アルバム全体を把握するまで少し時間を要した。
ここ最近の3作品(RAZZLE DAZZLE、夢見る宇宙、或いはアナーキー)で見られたポップさを意識的に排除し、より洗練・硬質化された曲が並ぶ。ポップな曲はシングルカットされた #13 NEW WORLDぐらい。あと、スパニュッシュ調というかラテン調というか、そういったメロディラインが多用されているのも今作の特色。
    
全体的に、凄い、凄いよ!!と絶賛するには至らないが、やはり前作より更に洗練された感はあるし、櫻井さんの妖艶なボーカルも健在で、まあいいんじゃないでしょうか。
   
お気に入りは、今井節の新境地と櫻井さんの妖艶ボイスが絶妙に絡み、ある種の神聖さすら漂う名曲 #1 「cum uh sol nu - フラスコの別種」、イントロからの出だしがメチャクチャカッコいい(そしてもちろんサビも最高にカッコいい) #3 「DEVIL'S WING」、今井版「真っ赤な太陽」(笑)の #8 「THE SEASIDE STORY」、久々の今井ボーカルで始まるアップビートチューン #9 「FUTURE SONG -未来が通る-」 など。