- 作者: 山本文緒
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2005/09/02
- メディア: 文庫
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ある意味超リアルな小説だと思う。
愛している、とても大切な人に対しても、ときには「ウザい」とか「ダルい」とか思ったりしてしまうものだと思うわけです。そういう感情の動きがとてもリアルだな、と感じた。
表題作をはじめ、だいたいが後味のあまりよろしくない作品ばかりなのだけど、最後の居酒屋の店長が主人公の作品など、逆に終わりがすっきりしていて物足りなさを感じた。
あと「ネイキッド」ほか数編で、最後の2ページくらいでイッキに主人公の心理についていけなくなり、置いてけぼりをくらってしまったが、これはやはり男性女性の違いなのかなーと思ったりした。
初の山本文緒作品、なかなか面白かったけど、一冊でけっこうお腹いっぱいかな、という感じです。