スキズマトリックス

   

スキズマトリックス (ハヤカワ文庫SF)

スキズマトリックス (ハヤカワ文庫SF)

   
ギブスンは大ファンで、あいどる(最低な邦題)なんて英語版のハードカバー持ってるほどなのに、ブルース・スターリングには何故か今まで食指が伸びず、これが初めての作品。

読む前はギブスンのような世界観をイメージしていたので、序盤からかなり意外な設定・展開で不思議な気分のまま読み進めていたが、FMD(フォルツナ…)のエピソード(ちょっと長すぎないですか?)でくじけそうに。けれどその後の展開はひたすら面白くて、最後まで飽きさせずイッキに読めた。これは傑作。

ギブスンとはまた違う、時間・空間ともにスケールの大きいハードSFで、その世界観、アイデア、ストーリー、どれも素晴らしい。

ただ、少しスケールが大きすぎるためか、500ページ近い長編であるにもかかわらず、ダイジェストを読んでいるような気にさせるところがあるのは否めない。上中下と三巻構成ぐらいにすれば良かったのでは?でもそれだとスピード感が無くなって面白くないかも、とも思うし。うーん。


訳者によるあとがきを読んで、現在再読中。登場人物もかなり多く、一度目はこれ誰だったっけなーとか思いつつ読み進めていたり、また世界観に対する理解も不十分であったことが判明したので、もう少しじっくり読むつもり。


*妻に薦める度 ★☆☆☆☆ (上記ベタ褒め状態だけど、SFに興味無い人にはあまりおススメできない。面白いんだけどねー)