非Aの世界


非(ナル)Aの世界 (創元SF文庫)

非(ナル)Aの世界 (創元SF文庫)


1945年の作品。


ストーリーの矛盾、唖然とする無理な展開、理解しがたい人物造詣など、粗を探せばきりが無いが、そういうところも含めて独特の味があり、かつとてもパワフルな作品で非常に面白かった。


偽の記憶、主人公の突然の死と謎の復活、巨大コンピューターが選別を行なう世界、宇宙からの侵略者、誰が敵で誰が味方かわからない展開、そもそも主人公の存在自体が謎、etc.。1945年にすでにこんな作品が発表されているのだから、SF作家というのは大変だろうな、と思った。